2018年6月4日

月山(月山八合目から月山姥沢へ)

アクセス
  • 鶴岡駅前バス停(バス)→月山八合目→(2時間20分)月山→(2時間30分)月山姥沢バス停(バス)→月山銘水館バス停(バス)→寒河江駅(電車)→山形駅(電車)→東京駅

これまで全国色々なところを訪れてきましたが、このようにブログの記事を書くために当時の行程表や写真を見返して初めて、「そういえばそこ行ったことあったな」と思い出すこともたくさんあります。
今回も月山の記事を書くまで、鶴岡に行ったことをすっかり忘れていました。
2013年8月のお話です。

さて、東北旅行の最後に月山に登ることにしていた私は、登山前日、鶴岡駅近くの「ともえ旅館」に宿泊し、夕食は旅館の方におすすめしてもらった近くの「サッポロラーメン食堂札幌」で取りました。

「食堂札幌」での夕食

登山当日の朝6時、鶴岡駅前からバスに乗り込みます。

この時の月山登山は、後から書く雪渓の下りも少し緊張しましたが、一番緊張したのは、鶴岡駅から月山八合目までのバスの道中でした。
とにかく山の途中から八合目に至るまでの車道が狭く、対向車とそのまますれ違うことができません。
そもそもまだ朝早いのになぜか対向車が結構やって来ます。
バスはバックしたり、切り返したりの連続です。
道路の一方の側は切れ落ちた崖なので、ハラハラドキドキです。
私が怖がり過ぎなのでしょうか。
八合目の駐車場に着いて、ようやくホッとしました。

そんなこんなでバスの到着が遅れて、登山口の出発は9時になりましたが、この日は時間的に余裕があるため慌てる必要はありません。

出発から間もなくして、池塘の広がる弥陀ヶ原の湿原に出て、その中の木道を歩きます。
日曜日ということもあって、山は多くの登山者で賑わっています。

弥陀ヶ原湿原

所々残雪も見えます。
ニッコウキスゲや足元に咲く花々を見やりながら、10時20分に仏生池小屋に到着。

仏生池小屋と山頂方面

登山道脇のお地蔵様や祠を通り過ぎ、山頂が近づくにつれ、草原のような趣が更に増します。
なだらかな気持ちの良い草原歩きです。
コバイケイソウが咲いています。

11時20分に山頂の月山神社に到着。
参拝料を支払い敷地の中まで入って祈祷を受けたような、受けていないような、情けないことに記憶が曖昧です。
お昼時ということもあって、山頂付近では多くの登山者が昼食を取っています。
私も軽く何かを食べました。

頂上小屋付近から見た山頂(月山神社)

下山はそのまま南に進みます。
しばらくは草原の中の石畳が続き、その後雪渓を歩きます。
8月だというのに場所によっては残雪がたっぷりあります。

石畳の登山道と雪渓

雪渓を過ぎると再び石畳、そして木道の緩やかな道を下り、13時50分にリフト上駅に到着。
20分ほどリフトに乗った後、少し歩いて14時20分に月山姥沢バス停に着きました。

月山姥沢バス停

バスの発車時刻の15時20分まで着替えなどしてプラプラ過ごします。
バスの乗継時間を考慮したのでしょうか、月山姥沢からは終点の西川インターチェンジまで行かずに、途中の月山銘水館(だったと思います)でバスを下車し、そこからまた別のバスで寒河江駅まで、寒河江駅からは電車で山形駅まで、山形駅からは新幹線でその日のうちに帰京したのでした。

2018年5月4日

美ヶ原(三城荘から美ヶ原高原美術館へ)

アクセス
  • 松本バスターミナル(バス)→三城荘前バス停→(1時間30分)美ヶ原(王ヶ頭)→(2時間50分)美ヶ原高原美術館バス停(バス)→美ヶ原温泉(バス)→松本バスターミナル(高速バス)→新宿

今回の記事は、前回の霧ヶ峰の翌日に歩いた美ヶ原に関するものです。
霧ヶ峰と距離的に近いため、百名山完登を目指している人はセットで行くことも多いのではないでしょうか。

美ヶ原をどのルートで歩くかについては迷いました。
私は通常、初めて行く山の場合、持っているガイドブックのとおりに歩くことが多いです。
その理由としては、ガイドブックに載っているくらいだから、おすすめの代表的なルートだろうということと、山行記録を残していなかった場合、後からどのコースを歩いたかを振り返りやすいということからです。

美ヶ原の場合、ガイドブックには、美ヶ原自然保護センターから山本小屋までのルートが載っていましたが、美ヶ原自然保護センターまでバスなどで行く手段が見つかりませんでした。
そこで、美ヶ原最高峰の王ヶ頭の南側に位置する、バス停のある三城荘から登っていくことにしました。

前日宿泊した松本の駅近くのバスターミナルからバスに乗ること約1時間、9時半に三城荘前バス停で下車します。
登山道の前半は木漏れ日の差す明るい樹林帯歩き、後半少し勾配が急になりました。

三城荘からすぐの地点の登山道

徐々に木々の密生がまばらで低くなり、周りや麓の景色が見えるようになります。
電波塔が見え始め、11時10分に最高峰の王ヶ頭に到着。
たくさんの電波塔、関連設備に加え、ホテルの建つ平坦な山頂です。
珍しく山頂に1時間ほど滞在している間に、それまで薄曇りだった空の雲が多くなってきました。

王ヶ頭

山頂からは、塩くれ場、そして美しの塔と、未舗装の車道のついた緩やかな道を歩きます。
牛がいて、いかにも美ヶ原的な牧歌的な雰囲気です。
美しの塔ではとりあえず鐘を鳴らしておきました。



美しの塔

美ヶ原高原ホテル山本小屋を通り過ぎ、13時半前に山本小屋ふる里館に到着。
昼食としてカツカレーを食べました。
美ヶ原高原美術館から乗るバスの時間までまだまだ余裕があるため、牛伏山に登ることにします。
平坦な山頂からの展望は良く、王ヶ鼻から歩いて来た道が見渡せました。

牛伏山からの展望

美ヶ原高原美術館でソフトクリームを食べるなどして時間を潰し、16時半頃のバスに乗り込み、美ヶ原温泉で途中下車します。
「ふれあい山辺館 白糸の湯」で入浴し、汗を流した後、再びバスに乗って松本まで戻り、19時40分発の新宿行高速バスで帰京し、霧ヶ峰、美ヶ原と続いた山旅は終わりを告げたのでした。

霧ヶ峰、美ヶ原といった高原歩きは登山には物足りないかもしれませんが、近くの広々とした景色、そして遠くの雄大な展望を見渡せるこういうのんびりとした山歩きも、時にはいいと思います。

2018年4月23日

霧ヶ峰(八島ヶ原湿原から車山高原へ)

アクセス
  • 自宅(電車)→上諏訪駅(バス)→八島湿原→(2時間)霧ヶ峰(車山)→(1時間)車山高原(バス)→茅野駅(電車)→松本駅

今年の夏に霧ヶ峰(と美ヶ原)にまた行ってみたい、しかも泊まるなどしてのんびりと過ごしたいと考えています。
そこで、前回初めて霧ヶ峰を歩いた時のことと、それに続いて行った美ヶ原について振り返り、今回そして次回の記事に書きたいと思います。
2013年7月の思い出です。

歩程が短く、ハードな山歩きではないため、当日の朝に自宅を出て、その日のうちに霧ヶ峰を歩くことにします。
東京都内の自宅を出発した私は、電車(きっと特急「あずさ」を使ったことでしょう)で上諏訪駅まで行き、そこから10時30分発のバスに乗って、11時20分頃に八島湿原バス停で降車しました。

霧ヶ峰には色々なコースがあるようですが、私は持っているガイドブックどおりに歩くことにして、バス停からまず八島ヶ原湿原を右回りに鎌ヶ池キャンプ場に向かいます。
木道歩きです。
アクセスの便も良く、連休中ということもあってか、木道はたくさんの人が行き交っています。
さすがに我が国を代表する高原の一つです。
遮るものはなく、高低差もないため、周りの景色がよく見渡せます。
空も広く見えます。
足元近くを見やれば、色とりどりの高山植物や蝶々が生活しています。

八島ヶ原湿原

鎌ヶ池キャンプ場からは八島ヶ原湿原を離れ、12時30分頃に蝶々深山に着きました。
山頂はなだらかで広く、多くの人がお昼ご飯を食べるなどして、のんびり過ごしています。

少し休憩を取った後、霧ヶ峰最高峰の車山を目指します。
車山はもちろんのこと、見渡せば周りの小高い山々が心地よく目に入ってきます。
これらの山々を周回できるコースもあって、きっと爽快で楽しいでしょうから、次回はぜひ歩いてみたいです。

車山を望む

車山の山頂にある大きな球体の気象レーダーがどんどん近づいてきます。
大人数のパーティーが列をなして木道を歩いています。
車山乗越からいきなりの急坂を登り、13時20分に車山に登頂です。
気象レーダーや神社など、新旧の色々なものが共生している山頂です。
ここも軽装から登山服まで、色々な服装をした大勢の人で賑わっています。

車山山頂

山頂付近から蓼科方面を見渡す

さて、下山はリフトは使わずに、歩いて車山高原のバス停に向かいます。
下る方向に蓼科山、白樺湖がよく見えます。
ニッコウキスゲの群落があって、黄色が映えて綺麗です。

蓼科山と白樺湖とニッコウキスゲ

緩やかに下って行き、14時30分に車山高原のバス停のあるリフト乗り場に到着。
バスに乗って茅野駅まで、そこからは電車で松本まで行き、松本で宿泊したのでした。
翌日は美ヶ原を歩くのですが、それはまた次回の記事で。

2018年4月13日

吾妻山(猪苗代駅から白布温泉経由で山頂往復) 2日目

2日目

旅館「中屋別館不動閣」でしっかり朝食を取って元気良く出発した私は、歩いて10分の天元台ロープウェイの湯元駅に向かいます。

旅館での朝食

私は普段、ロープウェイなどはあまり利用しませんが、下山後再び4時間かけて歩いて猪苗代駅まで戻らなければならないため、できるだけ急がざるを得ませんでした。
前日の苦労を思い返すと、計画の変更も考えなくもなかったですが、東京-猪苗代間の高速バスの往復乗車券をすでに買ってしまっていること、米沢経由で新幹線などで帰京するとコストがかなり高くなってしまうことなどから、計画どおり猪苗代に戻りたいのでした。

ロープウェイの8時の始発に乗り、終点の天元台高原駅から少し歩いて、今度はリフトに乗ります。
リフトの終点の北望台はすでに標高1800m。
西吾妻山山頂の標高は2035mですから、その差は200mほどしかありません。

8時半頃に登山開始。
残念ながらこの日も山は深い霧に覆われています。
展望のない中、ハイマツが茂ったり、オオシラビソがそびえたりする道を歩きます。
途中残雪も踏み越えながら、10時10分、吾妻神社のある、たくさんの岩がゴロゴロしているだだっ広い場所に着きました。

登山道上の残雪

吾妻神社付近

そこから15分の登りで西吾妻山の山頂に到着。
残雪もあったためか、コースタイムよりもかなり時間がかかってしまいました。
山頂はぐるりと木々に囲まれ、好天でも眺望は得られなそうです。

西吾妻山山頂

さて、下山ルートですが、当初は若女平を経由して若女平登山口に下りるコースも選択肢の1つにしていましたが、残雪で登山道が荒れていた場合、元々長めのコースタイムがそれによって更に長くなってしまう可能性があるため、下山に要する時間が読めないことから、来た道をそのまま引き返すことにしました。

北望台まで戻ってきましたが、猪苗代に帰るのに必要な時間から逆算して、リフトとロープウェイは使わずに下山しても大丈夫だと判断し、そのまま天元台スキー場のゲレンデを歩いて白布温泉まで下りることにしました。

ゲレンデから麓を見下ろす

13時半に白布温泉に到着。
そこから前日歩いて来た西吾妻スカイバレーを今度は再び白布峠を越えて猪苗代方面に歩き返します。

途中からお天気が晴れてきました。
ようやっと着いた早稲沢バス停からバスに乗り、休暇村本館前で別のバスに乗り換え、猪苗代駅に到着。
駅前の「あまの食堂」でソースかつ丼をかっ込み、東京行の高速バスに乗り込んだのでした。

再び猪苗代駅前から見た磐梯山

印象に残る山旅にはなりましたが、山(特に吾妻山)そのものはあまり味わえず、登山としては物足りないものになってしまいました。
そのせいか、西吾妻山があるならば東にも登ってみたい、また吾妻連峰の中でよく名前を耳にする一切経山にも登ってみたいという気持ちが高まり、翌年行くことになりましたが、それはまた別の機会に書こうと思っています。

また、今回この記事を書くにあたり改めて調べてみると、早稲沢バス停の時刻表が大幅に改正されている、つまりバスの本数がかなり少なくなっているようなので、この山旅と同じ行程はもはやたどれなそうです。
ちなみに、西吾妻山の山頂から西大巓を経由して直接白布峠に出るルートがちょっと気になっています。
それではお読みいただきありがとうございました。

2018年4月12日

吾妻山(猪苗代駅から白布温泉経由で山頂往復) 1日目

アクセス
  • 1日目:猪苗代駅(バス)→早稲沢バス停→(徒歩約4時間)白布温泉→旅館泊
  • 2日目:旅館→(徒歩10分)天元台ロープウェイ湯元駅(ロープウェイ・リフト)→北望台→(1時間50分)西吾妻山→(1時間30分)北望台→(1時間30分)白布温泉→(徒歩約4時間)猪苗代駅(高速バス)→東京

前回の記事では2013年6月に登った磐梯山について書きましたが、今回はそれと連続して登った吾妻山(ここでは吾妻連峰最高峰である西吾妻山)について書いていきます。


1日目

この日の午前中に磐梯山登山を終え、猪苗代駅に戻って来た私は、そこからバスに乗り込み、西吾妻山の登山口のある白布温泉に福島県側のバス停で最も近いと思われる、早稲沢バス停に向かいます。
早稲沢バス停は桧原湖の北東、湖近くにあります。
途中休暇村裏磐梯でバスを乗り継いだような、それとも直通だったような、記憶が定かでありません。
申し訳ありません。
西吾妻山からの帰りは休暇村で乗り換えたように記憶しています。

13時半頃早稲沢バス停に着いた私は、県道2号(西吾妻スカイバレー)を北上します。
ここから約20kmの車道歩きです。
磐梯山から下山した時にはまだほんの少し青空が見えていましたが、早稲沢に着いた時にはもう怪しい雲行でした。

白布温泉まで残り18km地点(雲行が怪しい)

ひたすら道路を歩いて行きます。
案の定途中から雨が降って来ました。
雨脚は次第に強まり、土砂降りです。
舗装路だったので、傘を差しながらてくてく歩きます。
福島県と山形県の県境となる白布峠までの上りはヘアピンカーブが続きます。
交通量はあまり多くなかったので、それほど車には気を遣わずにすみました。
インソールを忘れた足が少し痛み始め、雨とのダブルパンチで、やや気が滅入りそうです。

15時40分に白布峠に着く頃にはようやく雨は止んでいました。
ここからは徐々に下っていきます。
最上川源流の石碑や不動滝を見やりながら、更に歩を進めます。

白布峠

途中道路工事現場があり、片側車線通行になっていました。
工事作業員は、まさか歩行者が来るとは想定しておらず、困惑気味に無線で連絡を取り合っていましたが、無事通過できました。

西吾妻トンネル手前で通りがかりのドライバーが車に乗せてあげるよと声を掛けてくれましたが、白布温泉まで残り5kmくらいになっていたので、最後まで歩き通すことに決めて、せっかくのお誘いでしたがお断りしました。
実際にあと5kmだったはずですが、ここから白布温泉までが特に長く感じました。

こんな道がひたすら続く

カモシカに遭遇などしながら、やっとのこと17時半頃、この日泊まる白布温泉の「中屋別館不動閣」に到着しました。
旅館の方に温かく迎えてもらい、雨と汗にまみれた体、痛んだ足を早速温泉で温め、癒し、身も心もすっきりしました。

旅館での夕食

猪苗代までもう一度同じ道を歩くのかと考えると少しうんざりしましたが、とにかくまずは西吾妻山に登ることだけを考え、眠りに就いたのでした。
この続きは次回の記事にて。

2018年4月11日

磐梯山(八方台登山口から猪苗代登山口へ)

アクセス
  • 1日目:東京(高速バス)→猪苗代駅(宿送迎)→ペンション泊
  • 2日目:ペンション(宿送迎)→八方台登山口→(1時間30分)磐梯山→(2時間30分)猪苗代登山口(宿送迎)→猪苗代駅/バス停(バス)→早稲沢バス停→(徒歩約4時間)白布温泉

いずれも日本百名山である磐梯山と吾妻連峰最高峰の西吾妻山。
地図で見ると双方の距離が近いため、一度の山旅で両座とも登れないものかと考えました。
しかしながら、車を使わずに磐梯山と西吾妻山をつなごうとすると、私の調べた限りでは、直線的に行くことはできず、猪苗代から一度郡山などに出てから、米沢から回り込んで来なければなりません。
そうなるとコストも時間もかかってしまうため、猪苗代から徒歩で西吾妻山の登山口のある白布温泉に入ることに決め、ひねり出したのがこのプランでした。
その結果、大変苦労した山旅となりました。
2013年6月のことでした。


1日目

東京から高速バスに乗り、4時間ほどかけて18時頃に猪苗代駅に到着。
この日宿泊する、猪苗代駅と猪苗代スキー場の間にあるペンション「あるぱいんロッジ」に迎えに来てもらいます。

猪苗代駅前から見た磐梯山

私以外の宿泊客は、部活動の合宿中の中学生か高校生のようです。
あるいは、どうしてそう感じたのかは忘れてしまいましたが、合宿ではなく、東日本大震災の影響で活動の拠点を猪苗代に移してきた部のようにも感じました。

食事は食堂に集まって取る形式でしたので、数多くの生徒の中に私1人で浮いた存在になりました。
ここに限らず、ペンションや民宿に泊まると、このような合宿などにぶつかることが時々あります。

集団生活だと色々問題も起こるらしく、先生のお説教をなんとはなしに聞きながら、私は夕食をもくもくといただきました。
東京かどこかで料理を修業後に戻って来たとか来ていないとかの方が作っているようで、食堂の内装を含めこだわりを感じました。

ペンションの夕食(一部)


2日目

ペンションの朝食

ペンションで朝食を取った後、八方台登山口まで送ってもらい、7時50分に登山開始です。
曇り空です。
ちなみに、近くには猫魔ヶ岳や猫魔スキー場がありますが、かわいいような怖いような地名です。

ブナ林の中を歩き始めてすぐ足に違和感を感じました。
何かなと靴を脱いで見てみたところ、インソールを入れ忘れていることに気付きました。
そもそも自宅から持ってき忘れたようです。
多少緩く感じますが、歩けないことはですし、今更仕方ないので、歩き続けます。

20分ほどで中ノ湯跡に到着です。
廃墟と赤錆びた水たまりがあって、おどろおどろしい雰囲気です。
硫黄の匂いもします。

中ノ湯跡

その後の樹林帯を登り終えた頃には周りはすっかりガスに覆われてしまいました。
裏磐梯側が絶壁になった道を進んで行くと、なんとなく趣というか歴史を感じる売店のある弘法清水分岐です。
足元の岩がゴツゴツとした最後の急坂を登ります。

樹木のまったくない岩だけが積み重なった場所に出ると磐梯山山頂です。
9時20分に到着。
ガスで景色はまったく見えません。
遮る木々がないので、快晴ならばきっと展望が良いことでしょう。
風が強く寒いので、10分ほどで早々に下山開始です。

磐梯山山頂

下山は猪苗代スキー場方面に道を取ります。
弘法清水まで来た道を戻り、途中ツツジの花が綺麗に咲く、高い木のないやや荒涼とした道を下りて行きます。
赤埴山に立ち寄りましたが、眺望はありません。

沼ノ平付近

スキー場のゲレンデに近づくにつれ、ようやく低く立ち込める雲の隙間から猪苗代湖など麓の景色が時折見えてきました。
12時10分に猪苗代登山口に到着。
ペンションに電話を掛け、迎えに来てもらい、猪苗代駅まで送ってもらいました。

さて、この日のうちに次に目指す西吾妻山の登山口近くの白布温泉まで行く計画ですが、それが結構大変でした。
そのお話は次回の吾妻山の記事に書きますので、良かったらそちらもご覧下さい。

2018年4月5日

空木岳(宝剣山荘から駒ヶ池へ)

アクセス
  • 1日目:宝剣山荘→(20分)宝剣岳→(2時間50分)檜尾岳→(1時間20分)熊沢岳→(1時間20分)東川岳→(20分)木曽殿山荘泊
  • 2日目:木曽殿山荘→(30分)空木岳→(4時間40分)駒ヶ池→(5分)こまくさの湯→菅の台バス停(バス)→駒ヶ根駅前バス停

今回の記事は、前回の木曽駒ヶ岳に続いて縦走した空木岳に関するものです。
同じく2013年9月のお話です。


1日目

山歩きの場合、朝食は持参してきた軽食で済ませることの多い私ですが、なぜだか忘れましたが、この日は宝剣山荘でいただきます。

宝剣山荘での朝食

6時半頃山荘を出発。
まずは、大きな岩が積み重なり合った、すぐ目の前の宝剣岳に登ります。
「滑落事故多発」の看板が穏やかではありませんが、丈夫な鎖がついており、足場もしっかりしているので、怖さはあまり感じません。
注意すべきは積雪期なのでしょう。

7時少し前に宝剣岳山頂に到着。
山頂は狭い上に岩がゴツゴツしているので、休憩や記念撮影には向かない場所です。
この日も快晴です。
眼下に千畳敷カールの下の方とロープウェイ乗り場が見えます。
これから歩く空木岳までの稜線上の縦走路がはるか見渡せ、気分が高まります。

宝剣岳山頂から見た空木岳への縦走路

山頂直下の垂直に近い鎖場を一気に下り切ってからは、小さなアップダウンを繰り返す稜線歩きです。
視界を遮るものは何もありません。
白い砂礫に反射する陽光が目にまぶしいです。

7時50分に極楽平、10時に檜尾岳山頂、11時20分に熊沢岳山頂を通過。
徐々に空木岳が近づいてきます。

檜尾岳山頂から避難小屋と遠く南アルプスを望む


熊沢岳山頂

12時50分に東川岳山頂到着。
眼前に空木岳が大迫力でそびえます。
ここまで稜線上を長い時間歩いてきたため、強い日差しとその暑さで体力の消耗は感じますが、決して悪い気分ではなく、むしろ楽しい。
天気も大安定なので、体は疲れているはずなのに、いつまででも歩けそうな気持ちです。

東川岳山頂と空木岳

この日泊まる木曽殿山荘はすぐそこ、空木岳との間の鞍部にあります。
急な下りを経て、13時10分に山荘到着。
この日の宿泊客のうち1番乗りだか2番乗りだかでしたが、最終的には大部屋いっぱいの登山者で埋まりました。

昼食は山荘で買った缶ビールに、持って来たアルファ米のビビンバとフリーズドライのスープを取りました。
山荘を少し下ったところにある木曽義仲の力水にも行って、力水を飲みました。

木曽殿山荘での夕食


2日目

5時半に山荘を出発。
すでに空木岳直下の場所なので、いきなりの急登です。
起き立ての体ですが、登り切れば山頂だとわかっているため、気持ちが焦ります。
第1ピークを過ぎ、6時に空木岳山頂に到着。
空気は冷たいですが、すがすがしく、朝日がまぶしいです。
山頂には私1人しかいなかったので、登頂記念の写真もあらゆる角度から撮るなどして、独り占めの時間を思い切り堪能します。

所々薄い雲はかかっていますが、ほぼ青空です。
これまで歩いて来た木曽駒ヶ岳・宝剣岳からの縦走路、遠くには南アルプスや御嶽、近くには南駒ヶ岳へと続く稜線がよく見えます。
南駒ヶ岳への道はこれまた楽しそうな稜線歩きで、いつか歩いてみたいと思いました。

空木岳山頂

白い砂にポツポツと立つ白い岩、半分崩れた木製の階段を下って行き、6時半に駒峰ヒュッテに着きました。
ここのウッドデッキは気持ちが良さそうです。

ここからしばらくは、引き続きハイマツと白砂の道です。
巨岩が時々現れます。
6時50分に駒石通過。
空木平避難小屋への分岐点あたりから樹林帯に入りました。
見晴らしの良い尾根歩きもここまでです。

注意の看板の立つ、小地獄、大地獄のヤセ尾根は、道は狭いですが、特段危険はありません。
マセナギを8時40分、池山小屋への分岐を9時10分に通過。
水場では水がジャンジャン出ています。

このあたりから分岐とそれに伴う標識がたくさん出てきます。
ここに限らず、山の麓では目的地への大体の方向を見失うことはありませんが、計画していたのとは違う道にうっかり入ってしまいやすいので注意が必要です。
三本木地蔵を10時10分に通過し、計画どおりの道を歩いているのかどうかよくわからないまま、とにかく最終的に予定していた駒ヶ池近くの「こまくさの湯」に11時10分に到着しました。

入浴前に施設前で荷物を整理しながら、周辺の山で採れたマツタケをこまくさの湯などに卸売りしているおじさんとしばらくおしゃべりしていたところ、ありがたいことに無料入浴券をくれたので、それを使わせていただき、風呂を浴びました。
その後、菅の台バス停から駒ヶ根駅までバスに乗って帰ったのでした。

ロープウェイを使わずに登り上げた自己満足的な達成感、お天気に恵まれた稜線漫歩、まさに充実の山歩きでした。

2018年4月3日

木曽駒ヶ岳(北御所登山口から宝剣山荘へ)

アクセス
  • 1日目:駒ヶ根泊
  • 2日目:駒ヶ根駅前バス停(バス)→北御所登山口バス停→(2時間10分)うどんや峠→(3時間半)木曽駒ヶ岳→(30分)宝剣山荘泊

木曽駒ヶ岳への登頂は、ロープウェイを利用して千畳敷から入るのが最も楽です。
しかしながら、私は個人的に、長々とした下りの登山道は苦手というか飽きてしまいがちですが、下から叩き上げて登り詰めていくのは嫌いではないので、北御所登山口からスタートすることにしました。
2013年9月のことでした。


1日目

もう忘れてしまいましたが、何らかの手段で駒ヶ根駅までやって来た私は、駅近くのビジネスホテルに1泊し、翌日の木曽駒ヶ岳と、それに続く空木岳登山に備えます。
夕食は食堂やまだのソースカツ丼です。

食堂やまだのソースカツ丼


2日目

朝7時に駒ヶ根駅前からバスに乗った私は、40分ほどバスに揺られて北御所登山口で下車しました。
平日にもかかわらずバスは混雑していましたが、ロープウェイ乗り場手前のこの北御所登山口で降りたのは私を含め3人だけでした。

この日は快晴。
無手勝流の準備体操を一通り終え、いざ出発です。
最初の1時間ほどは林道で、その後本格的な登山道が始まります。
木漏れ日の差す樹林帯の中を歩き、9時半に清水平、10時にうどんや峠を通過します。
おいしそうな名前の峠です。

うどんや峠

うどんや峠を越えると、遠くの山並みが見える場所も時々出てきます。
このコースを歩く登山者はあまりいないようです。
一丁ヶ池のあたりでこの日初めて登山者とすれ違いました。
小屋場を過ぎて間もなくすると稜線上に出ます。
これから進む方向には木曽駒ヶ岳と思われる山容、周りには南アルプスや八ヶ岳も望まれます。
雲一つない青空。
燦燦と照りつける太陽。
もうすべてのつまらないこと、くだらないこと、馬鹿馬鹿しいことを投げ打って、永遠にこの稜線歩きが続けばいい。

七合目付近から見た木曽駒ヶ岳山頂


八合目付近から遠く南アルプス・富士山を望む

砂礫とハイマツの道を七合目、八合目、そして伊那前岳山頂そばと通り過ぎ、九合目を越えると、この日泊まる宝剣山荘が見えてきました。
登山者の姿が急に増えます。
宝剣山荘に荷物をデポすることなく、そのまま木曽駒ヶ岳山頂を目指します。

登って下ってまだ登って、13時半に木曽駒ヶ岳登頂です。
お昼過ぎにもかかわらず好天のままで気持ちが良かったためか、この日泊まる山荘がすぐそこにあるという安心感のためか、私には珍しく山頂で1時間以上過ごしました。

木曽駒ヶ岳山頂から見た宝剣岳方面

戻って来た宝剣山荘の周りには猿がウロウロしていました。
宿泊客はそこそこいましたが、個室利用になりました。

宝剣山荘での夕食


さて、翌日は空木岳への縦走ですが、今回はここまでです。

2018年3月21日

恵那山(神坂パーキングエリアから山頂往復)

アクセス
  • 1日目:東京(高速バス)→中央道馬篭バス停(神坂パーキングエリア)→(徒歩3時間半)神坂峠→(徒歩20分)萬岳荘泊
  • 2日目:萬岳荘→(3時間30分)恵那山→(3時間)萬岳荘→クアリゾート湯舟沢→(徒歩20分)中央道馬篭バス停(高速バス)→東京

車を使わない山旅の場合、登山そのものよりも、登山口までのアクセスの方が旅のハイライトになることがしばしばありますが、恵那山もその1つでした。

恵那山を登るにあたり、さてどうやって行ったものかと検討しました。
ヘブンスそのはら方面を走るバスもありましたが、確か残念ながら季節運行で利用できなかったため、シンプルに神坂パーキングエリアから歩き、神坂峠から登ることに決めました。

2013年6月のお話です。


1日目

自宅のある東京から高速バスに乗ること約4時間半、正午少し前に中央道馬篭バス停のある神坂パーキングエリアで下車します。
ここから北に向かえばあの馬籠宿があります。
私と一緒に下車した外国人男女もそちらの方向に行きました。
私は逆の南方向に歩き出します。

ここから神坂峠経由で萬岳荘まで約4時間の道程です。
途中まで1時間ほどは民家が点在する田んぼの中の道路を歩きます。
それぞれの田んぼを区切る道が交差し入り組んでいるため、方角を失わないように気を付けます。
その先は山の中の舗装された一本道の車道をひたすら歩き続けます。

神坂峠付近から来た道を振り返る

ようやく15時45分に萬岳荘に到着。
さすがに疲れました。

宿泊客は私1人。
管理人さんはいますが、自炊の宿泊施設です。
飲み物や軽食は販売しています。
缶ビールを飲み、持参のパンをかじり、ラーメンをすすって、就寝します。

萬岳荘室内


2日目

天気予報が良くなかったため、出発までグズグズしていましたが、簡単に帰れるところでもないので、結局7時少し前に、不要な荷物を萬岳荘に置いて出発します。
神坂峠まで戻り、登山口に入ります。
コースタイムは8時間40分と決して短くはないため、気合いを入れます。

パノラマ山頂付近までは比較的視界が開けた道ですが、その先はシャクナゲなどの咲く道となり、大判山を過ぎたあたりからは鬱蒼としたコメツガだかシラビソだかの林の中を歩きます。

登山道脇のシャクナゲ

前宮コースとの分岐を左に折れると、登山道は緩やかになります。
山頂小屋を過ぎて、10時10分に恵那山に登頂。

恵那山山頂

心配していた天気ですが、一部青空が見えます。
展望台に登ってみましたが、木々に囲まれているせいか、薄曇りのせいか、展望はありません。
初夏のためか、山頂には小さな羽虫が無数に飛んでいるため、早々に下山を開始します。

下山コースは往路と同じです。
予報どおり段々と天気が悪くなってきます。
13時に登山口到着。
萬岳荘まで戻ります。
小雨が降ってきました。

ここからまた3時間半ほどかけて神坂パーキングエリアまで戻ろうとしたところ、萬岳荘の管理人さんが、この日は宿泊者がいないので今から帰宅するから車に乗せていこうかと声を掛けてくれました。
当時は、途上でほかの人の車に乗せてもらうことに今ほど抵抗がなく、私からお願いしたわけではなかったので、お言葉に甘えて軽トラックに同乗させてもらいました。

さすがに車は早いですが、それでも麓まで時間がかかりました。
ずいぶんと歩いて来たものだと改めて思いました。

途中にある「クアリゾート湯舟沢」で降ろしてもらい入浴します。
車に乗せてもらったことで、帰りのバスの時間まで余裕ができたので、生ビールを飲み、食事を楽しみます。

「クアリゾート湯舟沢」での食事(鶏トマ丼とうどん)

17時に馬篭バス停に向け出発。
2、30分歩いて、18時頃発のバスに乗車し帰京したのでした。

最後に、私と同じく車を使わない山歩きを楽しみ、恵那山登山に興味がある方には、季節運行しているらしいヘブンスそのはら方面のバスの利用をおすすめします。